地方銀行生き残りに模索、保険代理店も生き残りにもっと模索しないと

= Dr.ウエノの保険コラム =

1月、福井県で長年ライバル関係にあった「福井銀行」と「福邦銀行」が資本提携を発表しました。地銀再編を促す菅政権の発足後、初めてとなる本格的な動きとしてメディアで取り上げられていました。

「福井銀行」と資本提携した「福邦銀行」は、福井県の第二地銀で、低金利政策の影響などで、利益がこの5年で8割減少。単独での生き残りは難しいと判断し、県内で圧倒的なシェアを持つ福井銀行の傘下に入る決断をしたものです。2つの銀行は提携による相乗効果を生み出すため、近くにあったそれぞれの支店を1つにまとめてコストを削減。統合した店内には、福井銀行と福邦銀行の窓口を両方設置するという珍しい取り組みをしています。

また、ATMを搭載した移動車も導入し、店舗を閉めた地域を週3回巡回するそうです。車内には窓口もあり、利用者から相談を受け付けることもできるようにするとのことです。一連の取り組みによって、今後5年間で40億円を超える経営改善効果が見込めるとしています。結構踏み込んだ施策を考えていて良いことだと思います。

改革を進める一方、課題となっているのが、地域の取り引き先とのつながりをどう維持していくかです。ある経営者から融資のスタンスについて、「(銀行どうしが)一緒になることになった時に(これまでと)同じ関係性を保っていけるのか不安」という声が寄せられていました。

今回の資本提携について、福邦銀行は「1プラス1が2を超えていくことを目指していく」としています。長年のライバルが手を組み、効率化を進めることで、内部にはさまざまな懸念や戸惑いもあるとは思いますが、それでも再編を決めた以上、「地域のために」改革を加速することが求められていると思います。

この地銀の資本提携の話は、現在進行中の「保険代理店の統廃合」でも言えることばかりだと思います。保険会社の理屈による統廃合は「お客様を無視した」行為であって、「統廃合後に一番効果的にお客様を守り続けることができるかに主眼を置いて進める」には「代理店が自主的に統廃合先を決める」ことが必須だと思います。

自動車保険更改の一つにしても、生命保険の意向把握・確認の方法にしても、統廃合した代理店では過去の経験が違うので双方戸惑うことが多いと思います。しかし「お客様のため」に何が最良かを根っこに互いに議論し合えば結論は出ると思います。

昨年コロナ禍で進捗しなかった代理店の統廃合は今年一挙に進むと思います。東京海上は1県1代理店くらいで十分としていますし、損保ジャパンは収保10億円が代理店生き残りの最低バーとし、あいおいニッセイ同和損保も今年から代理店統廃合に着手しました。

20年くらい前から構想のあった「代理店が代理店を管理する『総代理店』制度」が本格的に導入され、支店機能を代理店が果たす時代が漸くやってこようとしています。

「お客様のために何が一番良いか」を最優先で「自らが統廃合の中に飛び込む」ことが新年度から求められると思いますので、アンテナを張って色々な業界情勢を正確にキャッチするようにしましょう。

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