新型コロナウイルス対策で「置き〇〇」に注目

= Dr.ウエノの保険コラム =

新型コロナウイルス感染を予防するため人と人との距離をとる「ソーシャル・ディスタンシング」が求められていることなどから、宅配業界では「起き配」に注目が集まっています。「置き配」は宅配業界で働き方改革が進む中、再配達にかかる時間や労力のむだを省こうと検討されていた配達方法ですが、新型コロナウイルス対策で一挙に定着しようとしています。

このうち、「アマゾンジャパン」は先月下旬から全国30の都道府県を対象に、サイトで商品を注文する際、受け取る方法について詳しく指定ができるようになりました。サイトでは、配達方法がはじめから「置き配」に設定されていて、自宅の玄関や車庫、ガスメーターの収納ボックスの中や、マンションに常駐する管理人に預けることが可能となりました。また宅配大手の「ヤマト運輸」は感染拡大以降、客から「配達員と対面したくない」といった意見が寄せられたことから、先月上旬から全国で、客からの要望があれば受領印やサインを求める手続きを省略して、指定された場所に荷物を置く対応を始めました。このほか、一般の人が配達員として料理を客に届けるサービス「ウーバーイーツ」も、アプリで注文する際、「置き配」を選択できるということで、こうしたサービスが新型コロナウイルスの感染拡大防止につながるのか、注目されます。

この「置き〇〇」は他にもあります。

その一つが「置き雑貨」です。水、トイレットペーパー、米など人が持って移動しようとすると大変な「重い物」、「かさ張る物」を事前に配達員が持って来て置いて、使った分だけお金を貰うというスキームで、「置き薬」と同じ仕組みです。因みに、この「置き薬」も新型コロナウイルス対策で絶好調と聞いています。

「置き雑貨」は、保険代理店でも運営されているところがあります。自身の契約者で高齢の方を対象に代理店のサービスとして展開していて、多くのお客様から「重い物を持って買い物から帰らなくて済んで助かる」と好評です。運営にあたってのハードルとしては、「2週間に一度くらいの定期訪問をする必要がある」のと、「最初に在庫分を購入しないといけない」という2点はありますが、トライされた保険代理店は収益性もあって保険以外の話がしやすいと好評です。

保険代理店以外でもプロバカガス店でも展開されています。プロパンガスは毎月どのくらい使用されたか「検針」に行く作業がありますが、最近は検針が自動でできるようになったため、この検針員が不要になりました。そこで、検針員をお客様のところに営業をさせて「置き雑貨」を提案したところ、ほぼ全てのお客様で採用されたそうです。ライフラインであるプロパンガスの社員が案内する「安心感」が効いたようですが、これで毎月相当な利益が生じています。

改めて「置いてくる」ということに着目するとすれば、昔やっていた保険の案内のポスティング&チラシからのオンライン保険相談につなぐことは、今大いにウケるのではないかと思いますが、如何でしょうか。