テレワーク保険

=  Dr.ウエノの保険コラム =

損保ジャパンが企業のテレワーク導入で想定されるリスクを補償する特約を7月に販売することが報じられました。

情報漏えいやハラスメントによる会社の損害賠償責任などを包括的に補償するもので、コロナ禍でオフィス以外の多様な働き方が推進される中、主に事務系業種に需要があるとみられています。そこで、事業活動を取り巻く幅広いリスクを補償する中小企業向け主力商品に特約「テレワーク・マスター」を加えることで、システム障害による休業損失も補償します。外部からのサイバー攻撃以外にも、バージョンアップなどに失敗して営業不能になった場合も対象になり、保険料は売上高1億円の小売業の場合、ワイドプランで約30万円を想定しているとのことです。

日本損害保険協会の調査によると、中小企業の約2割がサイバー攻撃の被害経験があり、1000万円超の金銭的被害も発生しています。

損保業界では、「テレワーク総合補償プラン」を5月に三井住友海上社とあいおいニッセイ同和損保社が、6月に東京海上社が販売を始めており、メガ損保全社が揃った形になります。

折角の機会ですので、具体的にどんな保険かを見ていきましょう。

まずは、改めて「テレワークに潜む脅威とは何か」を考えてみましょう。

一つは「労務リスク」です。テレワークは管理者による労働時間の管理が難しく、長時間労働になりやすいという側面があります。普段と異なる環境で業務をすることによりストレスが増大し、精神疾患の増加にも関連するといわれています。また、WEB会議システムの活用により、1対1でのミーティングなど管理者や他の従業員から見えないやり取りが増加し、プライバシー侵害や「リモートハラスメント」が起こる可能性があるとされています。

ハラスメントや不当解雇等の不当行為に起因して事業者が従業員等から訴えられたときに弁護士等への相談費用や損害賠償金を補償する雇用慣行賠償責任補償特約もあります。

二つ目は「サイバーリスク」です。テレワークへの移行が急速に進む中、セキュリティ対策の不備を狙ったサイバー攻撃による情報漏洩リスクが高まっており、パソコンのマルウェア感染、ネットワーク・通信の盗聴などによる情報漏洩が想定されます。情報漏洩リスクはサイバー空間だけの出来事でなく、会社パソコンを持ち出した際の盗難・紛失、会社と家以外の環境で仕事をした際の盗み見による情報漏洩が想定されます。

三つ目は「財物損害リスク」です。テレワークへの移行により、業務用パソコンやタブレット等を従業員の自宅等に持ち出した際に、従業員が自宅で誤って破損することや従業員の自宅が空き巣に入られて業務用パソコンやタブレット等を盗難されることも想定されます。

こうしたテレワークに潜む脅威に備えるための保険は不可欠ですよね。

旬な時に旬な保険を案内することは保険代理店としての使命です。

きちんと提案することでリスクマネージメントとしての保険代理店の存在感を示していきましょう。